MRがすべき雑談の極意とは?『相手の「買う! 」を自然に引き出す4ステップ商談術』

こんにちは、複業MRのたかくんです。

MR、特に開業医、クリニックを担当していると必ずといっていいほど必要なのが雑談。

MRに雑談なんて無駄だー!

という意見もあるかもしれませんが、この本を読むと、そもそも雑談の位置付けが変わるはず。

こちら▼

最近は雑談を望まない先生も増えていますが、それは先生にとって「意味のない会話」だと思われてるから!

「意味のない会話=雑談」と思われている先生には「雑談はいいから本題に…」となるんじゃないかな、と考えました。

本題だけ簡潔に伝えて欲しい、というドクターに天気の話、近況報告、時事ネタなどはまさに「意味のない雑談」です。

ただ、本題に繋がるような話題、ネタは「意味のある雑談」になり得ます。むしろそういった前置きがあることで本題にも入りやすく、内容がより伝わりやすくなります。

つまり、まずは「雑談」の意味を変えることで、「意味のある雑談」ができるようになる!そんな風に思いました。

  • 雑談=時事ネタ、天気、近況報告
  • 雑談=本題へ繋げる話題

です。

なぜその先生にその話をしたのか?という目的意識を持つことが大事。

MR(営業)における雑談とは?

MRだけでなく、得意先に訪問、もしくは来訪してもらって自社製品を紹介する、いわゆる営業において雑談というのは必須のスキルといえます。

雑談が必須のスキルに位置付けられる理由は、相手が「そもそも話を聞く気がない」「聞いてもいいけど購入をする気がない」からです。

どういうことかというと、買う気がないのにいきなり、売り込みをされても心は閉じるばかり、耳も塞がっていきます。

そんな状態では営業にならない。そこで絶大な力を発揮するのが「雑談」。

この雑談の真の目的を理解しないでいると、売れない営業、実績が伸びないMRになります。

相手の「買う! 」を自然に引き出す4ステップ商談術には、

雑談 (アイスブレイク )の真の目的は 、 「警戒している相手のガ ードを下げて 、その後のビジネスを進めやすくすること 」です。

と書いてあります。営業やMRとわかっていれば、相手は警戒するのは当たり前。

誰も売りつけられたくない、一方的に押し付けられたくない、と思うものです。自分が逆の立場で考えるとわかりやすいくなります。

例えば家電量販店に行くと、最近やたらとスマホの買い替えのプロモーションを見かけます。

無料のくじ引きなどで釣って、話を聞いてもらうというパターン。

無料だからくじ引きしたのに、いきなりスマホの買い替えについて説明されたら引きますよね。それと同じです。

あっ、売り込まれるのか、と思った瞬間にゲートを閉じますよね?

実例があったので詳細はこちらでご覧ください。

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ということで、そんな売り込みにならないためにも雑談は必須スキルといえます。

MRが活用すべき相手の本音を聞き出すための雑談とは?

雑談が必須スキルという話をしましたが、ではどのような雑談がいいのでしょうか?

商談中に営業らしくしてはいけない場面がある
営業らしさというのは言葉を換えると 「売り込み 」のニオイです 。
売れている営業マンはヒアリングの場面では 、売り込みのニオイを消して 、正確な情報収集に徹しているはず

というように情報収集において、売り込みのニオイを消すという意味でも雑談が重要になりそうです。

要は相手に話してもらうために雑談を活用するということ。

この「売り込みのニオイを消す」というのはかなり意識しないとできないので、そこに対する意識を持ちながら、雑談を交えてヒアリングができるだけで、営業の8割は終わったようなもの。

ヒアリングでニーズが聞き出せれば、あとは製品紹介とクロージングだけです。それだけヒアリングは重要。

相手のガ ードを下げるには「しゃべってもらう」こと
意識すべきことは、「相手にしゃべらせる」という一点に集中するだけ。それだけで 、相手のガ ードが下がるというアイスブレイク本来の目的が達成できるのです

「売り込み」に来ている営業に対してガードがないという人はほとんどいないでしょう。そのため雑談の最初の目的は、「ガードを下げること」

雑談でガードを下げられればオッケーということになります。

具体例としてはこんなものがありました。

例えば
駅から歩きながら街並みを観察する
珍しいお店や興味があるものに注目する
お客様の社内に入ってもいろいろと見て回る

いずれにしても、会う前から意識を集中させること。そこから相手の興味のあることに繋げることが第一歩です。

MR必読!ニーズを引き出すための技術

雑談について紹介しましたが、この本には営業のノウハウというか重要な心構え、スキルが盛りだくさんでした。そのなかでも特に参考になった、かつ即実践できる内容を紹介します。

それが「相手のニーズを引き出す方法」

とくに意識していなかった明日の夕飯の質問を突然されても、そもそも答えにくいですし、考えるのも面倒なもの。
そこで無難に「なんでもいいよ」と答えてしまうというわけです。
お客様にニ ーズを聞くという行為はこれと同じだと思ってください。
未来の質問をいきなりされても、答えにくいので適当にごまかしたくなるのです。
つまり、お客様にはいきなりニ ーズを聞いてはいけないということですね。

すごくわかりやすいかつ的確なアドバイスです。いきなりどんなものを求めているか聞いても本当の答えじゃないということですね。

そもそも相手自身が自分のニーズに気付いていない場合も考えられます。

では、どうしたらよいか?

お客様のニーズが聞ける方法
・未来のこと(ニ ーズ)を聞きたければ過去から聞けということです。
・「過去」「現在」と聞いてから、「未来」のことを聞くという3つの質問で、ニーズを引き出しやすくできる

明日の夕飯の話に戻ってみると…


明日の夕飯何がいい?

なんでもいいよ

ではなく、


昨日はパスタで、今日はカレーだったけど、明日は何がいい?

と聞くと選択肢が絞られるわけです。

「選択の科学」という本でも、選択肢が多いほど購入率が下がるという研究結果があります。それと同じ。

食事の選択肢はかなり広い、それを過去、現在と振り返ることで選択肢を絞っていくというわけです。いかに相手の考える負担を減らせるか?ということがポイント。

1日に何社ものMRと面談しているドクターは質問攻めにあって考えるのも大変なはずです。そこの負担をいかに減らしてスムーズに答えを導き出せるか、というのもMR力(営業力)と言えそうです。

以上、営業のスキルについての書籍を紹介しました。

MRに特化した本ではありませんが、だからこそ参考になる部分がふんだんに盛り込まれていました。

新しい視点の発見にもこの本はおすすめ!

相手の「買う! 」を自然に引き出す4ステップ商談術