MRならまず「やらないこと」を決めよう 「やること」よりも「やらないこと」を決めることが差別化に繋がる

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「やる!」と決めるのは比較的簡単ですが、「やらないこと」を決めるって勇気がいります。

僕自身、「やらないこと」で、マイナスになるんじゃないか?という考えが先行してしまい、「やることによるメリット」より、「やらないことでのデメリット」を考えがちでした。

これは、僕だけの話ではなかったようで、「人は得をするより損を回避するように行動する」という、損失回避性が関係しているようです。

「何でも屋」では、なにもできない

 

いくら損失回避性なるものが関係しているとはいえ、「何でもできます」という何でも屋というのは、何が得意(専門)なのかわからないため、差別化できず、結局なにもできないという悪循環になってしまいます。

逆に、「やらないこと」を明確にすれば差別化できる、そんな実例が「繁盛したければ、「やらないこと」を決めなさい/阪本啓一」という本に載っていたので紹介します。

「やらないこと」で差別化

それは「ビールスタンド重富」という広島の繁華街にあるバーなんですが、営業時間が17時から19時で、メニューはビールのみ、しかも、おかわりは一回までという、ものすごく特殊なお店です。

わずか2時間という営業時間で、おつまみや2回以上のおかわりを「やらないこと」で、差別化に繋がりかなり話題になっているようです。

一見、生ビールに専門特化することで差別化を図っているように思いますが、そうではなく、もっと広い視点で地域の活性化を考えているという点には驚きました。

 

このお店のブランドエッセンスは生ビールではなく

ソーシャル(広島が繁盛する、というエリア全体で上がるソーシャル)」

発想が「I(一人称単数)」ではなく、「we(一人称複数)」

うちだけが良ければいい、うちだけが繁盛すれば良いのではなく、みんなで繁盛しようというのがある。

エリア全体を盛り上げようという、素晴らしい考えですよね。

さらに、「おつまみを出せば客単価が上がるのでは?」という問いに対して、店主は「広島にはおいしいレストランや居酒屋さんがいっぱいある、うちで点火してお客さんが他に行ってくれればエリア全体として上がる」と答えたそうです。

ビールに自信があることはもちろんだと思いますが、それ以上にエリア全体を考えているというのがすごい!

実際に、この店主は、エリアでビールの注ぎ方講習なども行っているとのことでした。

そういう「思い」というのは、これからの時代より大事になっていくと思います。

ということで、「やらないこと」で、差別化に繋がった、という実例を紹介しました。


これはMRにも当てはまることで、○○はできないけど、△△ならできます!というと先生への印象にも残ります。

もちろんMRの基本行動ができていることが前提です。